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“推しの休業”―八乙女光くんが活動休止を発表した2022年1月の記録①「異変」

私の好きなアイドル、Hey! Say! JUMP八乙女光くんが「突発性難聴」を患い、治療に専念するため当面活動を休止する、それに伴い4月から主演予定だった舞台を降板すると、2022年1月29日に発表された。

www.johnnys-net.jp

 

こんなことが起こるなんて想像もしていなかった。そして、自分のショックもまた、想像を超える大きさだった。「好きなアイドルがお休みする」ということは、自分にとって何を意味するのか。そして、私から見た光くんはお休みする直前どんな様子だったのか。Wordへの殴り書きを、はてなブログにも残しておくことにした。

 

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ちなみに、今回の①は1月22日までの記録で、活動休止報告まで全く届いていない。②はまだ書いていないし、書けるかどうかも分からない。私は平気で前編だけ書いてセルフ打ち切りができる人間だ。ブログを書くことも、アイドルを好きであることも仕事ではないので、私は別にそれでいいと思っている。

 

そして、これは私の「日記」にすぎない。決して八乙女光ノンフィクションドキュメンタリーではないので、ご了承いただきたい。

 

★年末、「光くんの体調が悪そう」

 

初めて異変を感じたのは、年末だった。正しくは「光くんの体調が悪そう」とTwitterで騒がれていることで、間接的に知った。

 

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寒すぎて手を高く上げられなかった1枚

12月30日に東京ドームで開催されたジャニーズデビュー組勢揃いコンサート『ジャニフェス』では、確かにいつもより笑顔が少ないなと感じたが、「White Loveのステップが踏めていなかった」というファンの指摘には後から気付いた。その曲のとき、私は菊池風磨くんがWhite Loveをどのように踊るのかのほうが気になり、光くんだけを見ていたわけではないからだ。『カウコン』についても、いつもよりダンスがゆるいと思った瞬間もなくはなかったが、『ジャニフェス』も『カウコン』も、お祭りのようなものだし、と気にも留めなかった。

 

年始、忘れてしまったが、光くんについての何かを検索しようとTwitterを開くと、「光くん 体調」「光くん 心配」とサジェストされた。上記のような「踊れていなかった」「笑顔が少なかった」「しんどそうだった」というものだった。あぁ、まぁ、確かになぁと思ったものの、そこでも私は大げさに捉えることはなかった。なぜなら、光くんは体調をよく崩すからだ。私がファンになってから光くんが体調不良で欠席した公演は2013年1月9日水曜日、忘れもしない自分の誕生日の『JOHNNYS' World』で、そのときは初めての経験だったことと、自分が精神的に今より幼かったことから、血の気が引いて卒倒しそうになった。光くんは翌日に復帰した。私は日曜日のチケットを持っており、ステージに立つ光くんを自分の目で確認できたときは、感動と安堵で泣きそうになった。Twitterには「生涯もうこんなに好きになる人はいないかもしれない」とつぶやいていた。

 

 

 

余談だが、そのとき大阪に住んでいてすぐに帝国劇場へ駆けつけられなかった悔恨が、上京への強い決意にもなった。

 

光くんは、メンバーからも「薬をたくさん持っているのに」「気をつけているのに」「すぐ体調を崩す」といじられることがあり、メディアでも花粉症などの影響でメガネをかけて出演したり、コンサートでは、今日つらそうだなと思うこともあれば、中盤から喉がガラガラになった公演もあった。私はだんだん気にしなくなり、健康でいてほしいと願いながらも「そんなところもかわいい」と能天気に捉えていたし、アイドルをそうやって鑑賞することは間違いじゃないと自負している。

 

だって、「ステージやメディアで遠くから見る悪そうな体調」なんて、何の信憑性もない。本人がどんな体調で、どんな気持ちでそこに立っているかなんて、ファンに正確に分かるはずがない。「体調が悪そうに見えた」という推測が、SNSを通して伝聞というマイナスな掛け算がされ、証拠のない情報として広がっていくのは危険だと思っている。ファンは、優越感を持ちたい生き物だ。「好きな人の体調の悪さに、私は真っ先に気づいた」「私は好きな人の体調の悪さを誰よりも気遣える」無意識下でもそんな優越感を持ってしまうこともあるだろう。私はある。自覚していなくても、どこかそんな気持ちを孕んで、体調について推測で投稿してしまうことがある。だから危険な行為であると思いつつも、これもまたファンなんてそんなものだと思うので、気にしていない。今回の「光くん体調悪そう騒動」についてSNSを見たときに、これらの理由から私は深刻に捉えていなかった。

 

★1月上旬、久しぶりのジャニーズweb更新

1月8日『らじらー!』に生出演。光くんはお正月に親戚と集まったエピソードや、『ジャニフェス』での裏話を語った。透明のコンタクトのストックがなかったからカラコンをつけたという話が可愛かった。ステージに立つ人が目のビジュアルそんなモチベーションで選ぶことがあるんだなと驚いた。

 

11日『ヒルナンデス』に生出演し、ジャニーズwebの個人コーナー「やおとめの道」で「ひかるの2分ラジオ」更新。光くんはJUMPの中で一番更新をするメンバーで、JUMPのコーナーができた頃から、4ページの長文を書いたり、更新の遅いメンバーに叱咤したり、ここ数年は1日に2回更新する日もあれば、ほぼ毎日更新していた時期もある。年末は更新が続いたものの、年始は11日まで更新がなかった。珍しいことだった。ただ、2020年の年始一発目に、1月2日の更新で「正直、2018、2019は這いつくばるような感覚でした」「僕はただ居させてもらってるだけ」「やらなくてはいけないことがある」と闇落ちしたような更新をくらい、「だからこそ頑張る」といった前向きな締めくくりだったものの、光くんがそんなふうに思っていたことがつらく、実家に帰るための空港で泣かされたことがあり、私は年始一発目の更新がすっかりトラウマになっていた。気が動転して、その日のTwitterには「私が新海誠の娘だったら映画の1つでも用意できたかもしれないのに」と綴っていたが、光くんは声優を目指していない。

 

そんなこんなで気にしていないはずだった体調不良説も重なり、『らじらー!』では何も言っていなかったけど、ここでは何か言及するかなとドキドキしながら久しぶりの更新を開いた。毎週ヒルナンデス出演前の楽屋にて共演の有岡大貴くんが声で会話に参加してくれるおなじみのもので、明るく笑顔の動画だった。光くんは冒頭、「正月休み1週間くらいあったんだけど、がっつり休んで。Webも上げてなかったんですよね。だから今年一発目です」と有岡くんに説明していた。

 

私は、日頃「仕事をしているときがオフみたいなもの」と仕事愛を執拗に語り、趣味の延長と言わんばかりに寝起きの動画や部屋で撮影した動画でもWebを更新してくれる光くんのワーカホリックぶりを愛していたものの、この発言から「Webの更新」が光くんの中でちゃんと「仕事」として線引きされていたことに安心した。Webを上げるのは、仕事だ。上げるのが久しぶりになるときは「久しぶりでごめんね」「最近上げられてなくて」と、申し訳なさそうに一言言うことが多かったので、その言葉がなかったのも珍しいと感じたが、有岡くんがいたからかな、とか、そもそもそうやって申し訳なく思う光くんに逆にこっちが申し訳なさを感じていたので、なくて良いと思った。これからも罪悪感を持たずに気ままにやってほしいと思っている。

 

★1月15日、ヘッドホンをつけて出演した宮城公演

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薮くんのセンター力

1月15日、Hey! Say! JUMPのコンサート、宮城公演。新幹線に乗って、久しぶりに光くんの地元である仙台に降り立てたことだけで嬉しくなった。1曲目が始まり、目に飛び込んできたのは、大きなヘッドホンをした光くんだった。血の気が引いた。『JOHNNYS' World』での欠席を知ったときと同じ感覚だった。動揺した。咄嗟によぎったのは、堂本剛くんの姿だった。私は剛くんの症状を詳しく知らなかったが、簡単に治るものではない、人によっては一生の付き合いとなる病気であるという認識を勝手に持っている「突発性難聴」という言葉が浮かんだ。

 

その後、『ジャニフェス』のときと同じように、いつもより笑顔が少ないかもしれない、と感じたが、「ヘッドホンをしてステージに立っているアイドル」というフィルターがかかっているので、自分でも正しく見えているかは分からなかった。MCで何かふれるかな、と思ったが、全くふれず、いつも通りに進んだ。なぜか、青い衣装にチェンジする『Break the Wall』では、青のヘッドホンに変わっていた。後半のバラード『ナイモノネダリ』や『Sing-along』は、少し音が取りづらそうで、歌いにくそうだと感じた。

 

光くんは、2公演目も大きなヘッドホンをしていたが、だんだんいつも通りの姿になっていったように感じた。翌日の2公演も、宮城公演は4公演すべて大きなヘッドホンをしていたが、私の友人の光くんファンも皆「いつも通り、楽しそうにやっているように見える」という感想だった。私も、4公演が終わる頃には、すっかりヘッドホンのことを忘れ、光くんをたっぷりと堪能できた幸福に満ち溢れていた。特に、最初は黒いヘッドホンをしていたのに、途中から青のヘッドホンに変わることが、事態は深刻じゃないだろうという思い込みに繋がった。大きな異変があるならば、きっとヘッドホンも高価なすごいものが必要だろうし、衣装に合わせて2種類用意することなんてないんじゃないか。伊野尾慧×パーカー、山田涼介×サングラス、とメンバーが衣装のアクセントと共にスクリーンに抜かれ、青にカラーリングされたヘッドホンもまるで光くんの衣装の一部のようにスタイリッシュだった。後から活動休止を報告した『らじらー!』で知ったのは、耳の中のイヤモニで入って来る音を調整するところにポイントがあり、ヘッドホンは、防音するだけのシンプルなイヤーマフだったようだ。

 

翌日webが更新された。宮城のホテルからの動画で、こちらの気持ちと同じように、光くんが宮城公演を「めっちゃ楽しかった」といい、地元公演ならではのファンのうちわを振り返り「ファンサービスするのが楽しかった」「隅々まで自分のうちわは最低限見てファンサはしたと思う」と満足気に話していた。見ているこちらも幸せになる動画だった。ヘッドホンのことにはここでも触れていなかったので、こちらも触れないほうがいいのかな、話したくない理由、話せない理由があるのかなと思い、私も気にしないことにした。翌週の北海道公演になれば分かることだ。

 

★1月20日、北海道公演・札幌公演が中止

 

1月20日、木曜日。この頃は、週末の北海道公演行きの飛行機が飛ぶか心配で心配で、30分に1回は「北海道 天気 週末」「新千歳空港 欠航」と検索し、友人とLINEをするたびにスクショで自分が見た天気予報の情報を共有し合っていた。それだけ私も、友人も、北海道公演を楽しみにしていた。美味しい海鮮のお店も予約した。並ぼうと思っているジンギスカン屋さんや、余裕があれば行きたいスープカレー屋さんも調べ尽くし、ヒートテックも買い込んだ。ユニクロの「ヒートテックウルトラウォームレギンス(超極暖・10分丈)」はとても良い。上下「超極暖」を着ることで暖房をつけなくなった。ブーツはUGGしか持っていないけど、大丈夫だろうか。ジンギスカンは土曜日に食べる予定だから、土曜日は多少汚れてもいいワンピースのほうがいいかな、でもコンサートに着ていくくらい本命のワンピースの中に汚れてもいいものなんてないし、せめて黒いものを選ぶか。ANAの機内で飲めるのはどんな飲み物だったかな。光くんは、ヘッドホンをつけて出てくるのだろうか。北海道遠征のことをずっと考えていたくて、私は自分の中で「考えなくてはいけないこと」「準備しなくてはいけないこと」のtodoリストをどんどん増やしていた。

 

朝、『めざましテレビ』に出演する伊野尾くんを見て、JUMPは何日に北海道入りするのかなと考えた。22時、その日も散々北海道の飛行機について友人と不安を共有し終わったあと、いらすとやの文字を自由に変えられるスタンプで「絶対晴れる」「絶対飛ぶ」というスタンプを送り合い、会話が終わったタイミングで、Twitterを開いた。

 

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晴れたとしても爆発しているほうが問題そうなスタンプ

 

「伊野尾慧、知念侑李、新型コロナ感染」というニュースが飛び込んできた。4分前に会話が終わった友人から「いのちね」という4文字のLINEが来た。

 

弊社所属タレント知念侑李・伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)新型コロナウイルス感染に関するご報告 | ジャニーズ事務所 | Johnny & Associates

 

北海道公演が中止となった。翌週のオーラスで、伊野尾くんの凱旋公演で、薮くんお誕生日公演の埼玉も中止となった。とてもとても楽しみにしていただけに、ショックは大きかった。ただ、感染が広がっているときに旅行がなくなったこと自体は正しく感じられた。楽天で予約したANAパックのキャンセル料はかからなかった。そして何より、一度コロナに感染し、その際相当メンタルがやられたような発言をしていた伊野尾くん、一番最初に微熱を訴えたという知念くんが心配だった。体調もだが、「自分のせいでコンサートが中止になった」というように自分を責めてないだろうかと心配になった。その日の夜の『アメトーーク』は北海道芸人だった。

 

楽しみにしていた北海道公演、埼玉公演が中止となったことで、とても楽しかったツアーが、まだあの曲のあそこをじっくり見たい! という思いを持ったまま消化不良で終わってしまったことは本当にショックだったが、あまりショックを引きずると、間接的に伊野尾くんや知念くんを責めることになってしまうんじゃないかという思いから、気持ちを切り替えようと強く思った。とにかく、2人の健康はもちろん、2人が少しでもネガティブな感情を持たないようにいてほしいなと思った。

 

★1月22日、「信じることはお薬」と発言したらじらー

 

1月22日、伊野尾くんとのレギュラー番組である『らじらー!』は光くん1人でやるということになり、不安が募った。てっきり薮宏太くんあたりが来てくれると思っていたのに、まさかの1人。メンバーのコロナ感染、コンサートの中止と、何かと注目が集まりやすく、発言の揚げ足を取られやすいタイミングで、たった1人でラジオに出演するなんて! と、私はモンペになった。矢面に立つ……というと、悪いことが起きたときに使う言葉のようで誤っているのだが、光くんがこのタイミングに身一つで生放送に挑むことは正にそんな心境だった。しかし、心配は無用で、光くんは1人でとても光くんらしい、優しくあたたかいラジオをやり遂げた。伊野尾くんと知念くんについて「2人とも元気なので、2人とも完治することを信じてください。お医者さんにはできないことで、僕らができる『信じる』ことが2人にとってお薬だと思うので、信じて待っていてください」と、光くんらしい言葉でファンに呼びかけてくれ、私は1時間のラジオを通して光くんのかわいさや天使のようにできた人間性を再確認し、なんて素敵な人なんだろう、とまたさらに光くんを好きになり、無事にラジオは終わった。

 

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