八乙女光が「ひかにゃん」になるまで(中)~ひかにゃん誕生の歴史~
3ヶ月も空いてしまいましたが、(はじめに)、(前)に続く3つ目の(中)です。
八乙女光くん本人の発言を追いながら、(前)で定義した「ひかにゃん」という人格が表面化・周知されるまでの歴史を辿っています。
★八乙女光、デビュー後の第一次変化
JUMPが結成されてからの光くんには、キャラクターを変化させるターニングポイントが「二度」あったと思っています。
第一次変化は「美男ですね」と「SUMMARY2011」を同時進行した2011年夏。
そして第二次変化は「殺風景」と「ドームコンサート」を同時進行した2014年春です。
あくまで個人的見解です。
一度目は、あまり本題と関係ないのですが、シャイなキャラクターがやや改善されるという変化がありました。「美男ですね」で明るい本郷勇気くん役を演じたことで「シャイが治った」、と雑誌で明言したのです。*1
「ファンと目を合わせるのも恥ずかしい」「うちわのリクエストはほとんど困ってる。手振るのもホントは恥ずかしい」と言っていた光くんが、ファンサービスも露骨にするようになりました。*2
これは、SUMMARY2011が、ドラマの撮影が重なっていたせいで光くんがその日出演するかどうか幕が開かないと分からず、いや、幕が開いていなくても途中から突然登場することもある、という非常に悪質な光くんガチャが毎日行われていたことが原因だと言っていいでしょう。
結局半分程度しか出演出来なかった光くん。光くんがいなくてファンがOPから泣いているという異様な光景はメンバーの口からも「可哀想だったね」と語られるほどでした。
光くん自身も「本音を言うなら毎日出たかった」「SUMMARYにあまり出られなくてすいません。俺がいない日に来たファンの子になんでもしてあげたい、土下座して謝りたい、10曲くらい歌ってあげたい!なんでもします!」と言っており、その恩返し*3と罪滅ぼしの気持ちで、SUMMARY2011の次の現場だった2012年新春コンサートより、ファンサービスを強化するようになったんだと予想されます。
アイドルのファンをしていて、「中の人が変わってしまった」、という感覚は初めてだったので、かなりの衝撃を受けた出来事でした。
★これまでメンバーとどんな関係だったのか?
この第二次変化が、「ひかにゃん」というキャラクターがなぜ定着したのか、という問いのアンサーです。
ずばり言うと、JUMPのメンバーと光くんの関係が変わったことで、「ひかにゃんらしき光くん」の姿がファンに広く見えるようオープンになってきたから。だと私は考えています。
では、メンバーと光くんはこれまでどういう関係だったのでしょうか。
分かりやすい資料を2つあげます。
長いのでURLにまとめました。
過去の関係性資料(1)
MYOJO2012年11月号より。
http://www.twitlonger.com/show/n_1snavbp
過去の関係性資料(2)
同じく2012年秋、高木くんと知念くんのフランス旅トークより。
http://www.twitlonger.com/show/n_1snfbfo
知念くんがラジオで「人見知りだから気を張っている」「シャイだから間違いを認められない」と評していることも、圭人くんがラジオで「難易度星5つのオモチャみたいな。扱いにコツがいる」と話していたこともありました。この視点、2人ともオトナですね。
上記2つの資料を読むと、どれだけ光くんが怖がられていて、ときに理不尽な注意をしていたのかがよく分かると思います。2つの資料を摂取したとき、私は落ち込みました。MYOJOに至っては、こんなものが世の中に出回ったら光くんが世間に嫌われてしまうから、買占めたほうがいいのではないかと考えさせられるくらいのダメージでした。
★メンバーとの関係の変遷
そんな光くんが少しずつ変わっていきます。
2014年2月に発売された「AinoArika」のPV撮影で、変化のきざしが見えました。
変化資料(1)
有岡「JUMPのPV撮影の日、光くんは当日に振りを覚えるって状況で、寝不足で、なかなか覚えられなくて不機嫌になっちゃったりするのかなぁって思ってたら、イライラどころかグチひとつ言わず、ものすごい集中力であっというまに完璧に覚えちゃったの。」
他のメンバーも「俺もそう思った」と言っていた気がします。どんな酷いイメージだよw、と思うのですが、上記の資料を見るとそう思われても仕方ないですよね。
変化資料(2)
舞台「殺風景」と重なったドームのコンサートでこんな挨拶をしていました。
140510*光くんの最後の挨拶。メンバー内でトリ。「皆さん楽しかったですかー!\イェーイ!/楽しかったですかー!\イェーイ!/いっちゃん上の人たちも楽しめましたかー!\イェーイ!/一番最後に話すの緊張するぅ~!\フゥゥウー/フーって(笑)。今回のコンサートは、リハが少なくて。→
— 千紘@右輪過激派 (@ybhkkgkhc) 2014, 5月 10
→僕個人としても少なかったんですけど、メンバーが振り付けに夜な夜な付き合ってくれたり、動画を送ってくれたり。メンバーのおかげで本番を迎えることができました。本番前、死ぬっほど緊張してたんですけど…皆の笑顔を見たら、何を緊張してたんだって、こんなに素敵な笑顔があるじゃんって。→
— 千紘@右輪過激派 (@ybhkkgkhc) 2014, 5月 10
「メンバーのおかげで」とはっきり口にする光くん。
元々こういう言葉がなかったわけではないですが、舞台と重なったコンサート、リハになかなか参加できないばかりか、「喉も顔も疲れてたから筋肉を使いたくなくて無表情で踊ってたもん」と後から言っていたので(歌に関しても、皆が生歌で臨む曲が多い中、光くんだけほぼほぼ口パクだったように見受けられました)、メンバーに「任せる」ことをようやく覚えたのかな、と思えるような発言でした。
変化資料(3)
2014年夏の雑誌で、高木くんが最近よくいじってくる、という光くん。
高木「光くんっていじるポイント、いっぱいあるんだよ。ただ、勇気があるかないかだから(笑)」
山田「そう。オレもウズウズするときがある(笑)。光くんって、自分が思ってる以上に抜けてるところあるからね(笑)。」と発言。
段々距離が縮まってきました。
そんな変化ある環境下の中行われたコンサート。
2014年8月から始まったSmart初日、私は第一次変化のときに感じた気持ちを再び思い出すことになります。
中の人が変わった!と。
コンサート後にこんなついーとをしました。
昨日も言ったししつこいけど、ほんと光くん変わった!曲中誰も見ずに一人で真面目に踊ることが多かったのに、今はかっこいい曲でもクールな曲でもどっか向いて誰かと目を合わせようとしてるし実際にアイコンタクトとか笑い合ったりとかすーーーーーーーーーっごく増えた。こういうのずっと望んでた…
— 千紘@右輪過激派 (@ybhkkgkhc) 2014, 8月 3
レポでもなく、ぼそっと呟いたことが150以上ふぁぼされてるので、ある程度共感してくださった方が多かったのかな…?と思ったのですが、どうでしょうか。
今年のJUMPingCARnivalでは、この傾向がさらに顕著に出ていたと思います。
このついーとの通りなのですが、これまでは、メンバーとの絡みは1公演に数えるほどだったので、貴重だ!やった!歴史に刻むぞ!と張り切って全部メモに取ったりついーとしたりしていたのですが、今はもう数え切れないほどメンバーと絡んでくれるので、嬉しい気持ちに代わりはないですが、震える手でメモるほどではなくなりました。
変化資料(4)
2015年8月に発売された雑誌からこちらの発言。
「オレ、本当に言い間違いが多いのね。昔はそういうときでもみんな『光君だと言いづらい』ってスルーされることが多かったけど、最近は遠慮なくツッコんでくるのよ、全員で(笑)。この間コンサートのMCで言い間違えしたら8人から容赦ないツッコミの総攻撃でさ。でもそれが本当はうれしくてありがとうって思ってる。絶対口には出さないけど!」
光くんが現在のメンバーとの関係の変化を総括してくれました。
変化資料(5)
(4)で本人が話している通り、2015年のコンサートツアー「JUMPingCARnival」では光くんのポンコツぶりを「八乙女ポイント」という名前でいじるようになり、北海道公演では
山田「いじっちゃいけないのかなって思ってたけど、最近はバカにしてっからね」
と、山田くんから「バカにしてる」宣言まで飛び出しました。
変化資料(6)
最後に。12月12日のらじらーでは
「最近メンバーにおじいちゃんっぽいって言われる」「みんなが楽屋ではしゃいでるのを、何の注意もせずただにこにこ眺めてる」
という発言が。
注意しかしてなかったような光くんが、とうとう「何の注意もせず、ただにこにこ眺めてる」というところまでたどりつきました。
挙げていない発言もたくさんあります。
2015年、光くんとメンバーの変化を表す発言は、挙げきれないほどたくさんありました。
これまでは、光くんが一人で何か間違えても、メンバーがあまりツッコまなかったり、本人が間違えてない!とごまかすことで、光くんを見ている光くんのファンだけが「間違ってるよ」と自分の中でツッコんで、光くんのファンだけが可愛いなと思うだけで終わってしまいがちでした。マンツーマンの視点では、他の担当に伝わることはありませんでした。
ですが現在は、他のメンバーが積極的に光くんにツッコみ、光くんもそれを素直に受け入れるようになったことで、ツッコんだメンバーのファンも光くんの間違いや可愛さを認識できる。
「メンバーの関係性の変化」が土壌を作り、それに伴い、ひかにゃんを目撃するパイが増加、「拡散性」が生まれたことで、ひかにゃんの定着に繋がったのではないでしょうか。
★生放送、週3時間
また、ちょっと視点を変えてもう一つ大きな要因があります。
「ヒルナンデス」と「らじらー」というお仕事です。
光くんは「ヒルナンデスレギュラーになって、「テレビの捉え方が変わった、考えて出ないといけないと思ってたけど、もっと自由にやっていいんだっていう、ジュニア時代の感覚に戻れた」といったニュアンスの発言をしており、ヒルナンデスそのものも光くんのひかにゃん化に寄与してるのでは、と思います。
番組内では、有岡くんがポンコツキャラクターという役割を担っているため、ひかにゃんっぽさが露呈することはほぼありませんが、「ひかにゃん」が光くんの本質なのであれば、「素になる」ことで自然とにじみ出てくるので、「素になれる」場所をテレビで与えてくれたヒルナンデスには相当な功績があります。光くんは、らじらーについても「どれだけ素でやっているか、聴いていたら分かるよね?」といったニュアンスの発言を雑誌でしていました。
ヒルナンデスで2時間、らじらーで1時間と、週に3時間も生放送のお仕事を持っている光くん。 レギュラー番組の生放送=ついつい素になる=ひかにゃんが頻繁に登場するようになった、という公式もきっとあると思います。
★まとめ
「ひかにゃん」という言葉は、浸透したような。もうすっかり使い古されたような。この言葉自体がずっと使われ続けるかどうかは分かりません。
ですが、この「概念」がずっと続いて、これからももっと可愛い光くんを見れることを願っています。
楽しいひかにゃんライフは、まだ始まったばかり!
【まとめ】
これまで メンバーからの指摘を素直に光くんが受け入れられないので、メンバーもツッコみにくい
2014年~ 仕事でメンバーに助けられる機会が増える
徐々に光くんがJUMPメンバーからの指摘を受け入れられるようになる
「ひかにゃん」と呼ぶファンが増えて来る
2014年夏 その様子がコンサートでも可視化され
各メンバーのファンからも「ひかにゃん」エピソードが拡散され始める
2015年5月 本人の元にも「ひかにゃん」というワードが届き、認識
2015年夏 コンサートで「八乙女ポイント」というワードで光くんのポンコツ話がネタになり始める
次回で最後です。
最後は、自分にとってのアイドル像について。
雑誌をきちんとファイリングしていないせいで、コメントをきっちりと拾いきれなかったり、出典が明確ではなく「ニュアンス」「確かこんなことを言っていた」という感覚で書いてしまい、本当に後悔が残っております!